コトバのコラム 「コトバ大」山葉のぶゆきの週刊連載コラムです。

第14回:不倫と言葉

知り合いから聞いた話ですが、ある旦那さんが今ハヤリの不倫をしまして。
奥さんが旦那さんの携帯をこっそりと見たことから、それがバレました。

で、もちろん奥さんは激怒して旦那さんに詰め寄ったのですが、そこで旦那さんはこう切り返します。

「あのさ、勝手に人のメールを見たんだよね?メールっていったら手紙と同じなんだから、それ江戸時代だったら死罪だよ。でも不倫で死刑にはならないんだから、そっちのほうが罪が重いんだよ!」

すごい。
まさに逆ギレです。
奥さんの怒りはおそらく静まるどころか、倍増したでしょう。

で、少し調べてみると江戸時代のことはいまいち分かりませんが、現在の法律で手紙を無断に開封した場合は、家族かどうか関係なく、2年以下の懲役又は、30万円以下の罰金が科せられる可能性があるよう。
メールの場合はまだ明確な罰はないけど、プライバシー権の侵害にあたる可能性が高いそうです。

対して不倫は、離婚の原因になったり精神的ダメージがあったりすることで、民事で賠償責任を追う可能性はありますが、確かに刑事罰には問われない。

つまりその行為だけでは罪にはならない、のだそう。

なので旦那さんの言い逃れのロジックは、法的な部分だけで考えると、あながち出鱈目でもなかったんですね。

でも、今の倫理観からすると不倫の方が完全にダメ。
そして言い逃れの言葉が相手に刺さらなければ、無意味以上にダメージを負うことも。

図式にすると、強いのは倫理>言葉>法律、なんですね。
あくまで不倫で起こる夫婦喧嘩の場合は、ですが。